HOME  > 「学ぶ」  > 教員インタビューINDEX >  経済学部経営学科 竹内 倫和 教授

モノから人が見えてくる大学教員モノ語り

企業との密接な連携をもとに、
人のキャリアを考える

1975年愛知県生まれ。明治大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得退学後、他大学にて専任助手、専任講師、准教授を経て2011年4月より学習院大学経済学部准教授。2013年4月から現職。人の気持ちや心理をマネジメントにつなげる組織行動論、キャリアを設計するキャリア論などについて日々研究している。

Q. 先生にとって大切なモノとは?

アルバムと手紙

ゼミ生の思いが詰まった一冊

2013年3月にゼミの一期生が卒業していきました。その後彼らからゼミの思い出を集めたアルバムが送られてきたんです。現役のゼミ生からもサプライズ誕生日会を開いてもらい、メッセージ入りのアルバムをいただきました。私のゼミでは毎年海外でのゼミ合宿を恒例にしています。最初は韓国、去年が台湾、今年はタイに行きました。ゼミでは、もちろん具体的な専門知識や分析能力を教えることが重要です。ただ、ゼミ合宿を通じて旅行業者と企画を練ったり、お金の交渉をしたりという経験も彼らの糧になればと思っています。さらに教育の目的について踏み込んで考えたとき、その人の人間性を形づくることが大事だと思っています。こんなふうにアルバムをくれるように、相手のことを思ったり、感謝の気持ちを伝えたりすることのできるゼミ生が社会人として羽ばたいていくことはとてもうれしいですね。

先生を交えて撮られた写真の数々はどれも楽しそうなものばかり。竹内教授は「いつもゼミ生に遊んでいただいています」と笑う。

ポータブルHDD

これがなくては仕事にならない

質問紙を使って大勢の「働く人」にアンケートをとり、それをもとに研究を進めています。その質問紙のデータから、企業の方に研究への協力をいただくためにプレゼンテーションする資料、それから授業で使う資料もすべてこのHDDに入っています。これがないと仕事ができないですね。私の授業は、ごくトラディショナルなスタイル。最近はパワーポイントを使った授業が多いですが、私は基本的に板書形式です。今までいろいろと授業のやり方を試してきたのですが、私がとても早口ということもあってパワーポイントを使うと、内容を写す前に次に行ってしまうという意見が学生たちから寄せられました。それから、部屋を暗くするので眠くなるという話も(笑)。書いてあることよりも、口頭で説明している内容を理解してもらいたいので、私にとっては板書が合っているようです。

HDDに入っている質問紙は何百枚にも及ぶ。「このデータは企業様の好意の賜物。これを眺めるたびに感謝の気持ちでいっぱいになります」。

ポストモダン組織論

研究への姿勢に心打たれた恩師の著書

この本は、書かれている内容自体もとても興味深いのですが、実は内容以外のところにも深く感銘を受けているんです。この本の著者4人のうち、岩内亮一先生が最初の指導教授で、高橋正泰先生が二人目の指導教授でした。お二人の先生とも今でもとても尊敬しております。その中で、岩内先生は私が大学院のDr.3年のとき定年で大学をおやめになりました。その後、とても残念なことに1年ほどでお亡くなりになられてしまったのですが、最後までこの本を書かれていました。先生自身、ご自分は必ずしも先が長くないとご存じだったと拝察いたしますが、最後まで地道に研究を続けられておられました。そこまで研究者として人生を全うされるのは、なかなか真似できることではないですよね。お亡くなりになってから気づく自分がとても恥ずかしいです。岩内先生が示したこの姿勢は研究者としてあるべき姿だ、その姿勢を見習わなければならないと深く思った一冊です。

出版時には岩内先生が亡くなられていたため、原稿の校正作業が竹内教授にまわってきたという。「畏れ多くて、ちょっとした誤字、脱字を直すことくらいしかできませんでした」。

Q. 先生のキャンパスライフは?

子どもとの時間は死守

二人の子どもをもつ竹内教授。子どもとの触れ合いを大切にしながらも研究時間を確保すべく、起床はなんと朝の3時!

03:00 起床
まだ夜の明けないうちに、研究や講義準備などの仕事を。
07:00 朝食
6カ月の息子さん、7歳の娘さんと一緒に。
09:00 大学出勤
講義や打ち合わせ、会議。合間に研究を行う。
18:00 帰宅
19:00 夕食
企業の方々との会食の日もあるが、夕食もなるべく子供たちと一緒にとれるよう心掛けている。
21:00 就寝
子供たちを寝かしつけながら自分も就寝。
研究室に飾られているお子様が生まれた時のスナップ写真。

Q. 1問1答で教えてください。

職業病はありますか?

研究の際、集中力が大事だと思っています。そのため、子供が勉強しているときにもすぐ子供に「集中!」と言ってしまいます。

研究分野に関することで、私生活で役に立つことは?

私が専門としている組織行動論は、リーダーシップやモチベーションなど、身近なテーマを扱う学問です。モチベーション理論のひとつ「目標設定理論」などは、目標の立て方によってモチベーションを高められるというものなので、私生活でも役に立つことが多いです。

学習院大学の学生のイメージは?

学習院大学の経済学部は研究志向だと思います。学生は素直で頑張り屋が多いです。そして、とても能力の高い学生が多いと思います。授業やゼミをしていると、学生の能力の高さに驚くことが多いです。とくに自分のゼミのゼミ生は誇りですし、人として大好きです。

いま、熱中していることは?

研究活動と、社会人の方への研究成果の還元。私は組織の状況やストレス度合いを測定するアセスメントツールを開発したり、企業の従業員がよりよい心の状態を保つための研究を進めたりしています。自分の研究が企業で働く人たちの助けになればいいなと思っています。

毎年恒例、海外でのゼミ合宿にて。

編集後記

釣木 文恵 PROFILE

(つるき・ふみえ)
学習院大学文学部日本語日本文学科卒ライター。
雑誌「クイック・ジャパン」「ピクトアップ」などで執筆のほか、WEBマガジンでのインタビューなど。
大学時代は学部の談話室に入り浸っていました。

働く人たちの味方

「私たちの研究は、社会に還元されることが大事なんです」と繰り返し語ってくださった竹内教授。「企業の方の協力があって研究ができる」と、企業やそこで働く人たちに対する感謝と尊敬がひしひしと伝わってきました。

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