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Close-up Seminar

政治学科

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日本政治過程論演習

現代に必要とされるデータサイエンスのリテラシーを高める

政策的な議論を支える根拠を
客観的なデータ分析で示す

 「Aすべき」という政策の主張をするには、「なぜならBだから」というデータに基づく根拠が必要です。私の演習では、Aに関する「べき論」は脇において、「本当にBなのか」という問いに統計分析によって答えることを目指します。

 例として、実際のゼミ生の研究を紹介しましょう。2013年からインターネット上での選挙運動が解禁され、候補者はツイッターなどでその日の動きや公約を発信するようになりました。しかし、それが効果的なのかは、実は自明ではありません。あるゼミ生は、候補者によるSNSの利用データを収集し、本当に選挙結果と関係があるのかを分析しています。

 別のゼミ生は、世界各国の選挙の頻度と財政赤字の関係を調べています。日本は選挙の回数が多く、その弊害として、増税など有権者ウケの悪い政策をとりにくくなり、財政再建が遠のくと論じられることがあります。この議論が本当に正しいのかを確かめようというわけです。

実証分析の作法を覚えて
社会に出ても活用する

 第1学期には、選挙制度からジェンダー、マスコミまで政治的トピックを扱った研究論文を読み、実証研究の作法を学びます。90分授業の前半には、研究論文を読んで話し合い、後半には統計学の初歩的手法を学びながら、統計ソフト「R」の使い方を習得します。汎用性の高い無料ソフトは卒業後も広く利用できます。

 第2学期は、個人研究の中間発表を経てゼミ論文を作成します。発表以外のときは、データ入力や分析を進めます。世論調査データや研究者が発表している海外の選挙データを使って、データ入力する時間も多いので、パソコン作業の好きな人に特に向いているでしょう。

 実証分析の技術は、新しいプロジェクトの立ち上げや商品開発に重要な役割を果たします。自分で分析できるだけでなく、他人が行った実証分析を解釈・評価することもできるため、将来はあらゆる就職先で役立てることが可能です。

三輪洋文 准教授

東京大学法学部卒業。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。2013年日本学術振興会特別研究員。2016年より現職。専門: 日本政治過程論。

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