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Close-up Seminar

ドイツ語圏文化学科

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現代地域事情コースゼミナール

現代ドイツではオリンピック・パラリンピックに批判的?

オリンピックを知ると
多面的な見方ができる

 ドイツのことをどのくらい知っていますか? 私達の身の周りの至るところにドイツ製品があり、ドイツを身近に感じる人もいると思いますが、意外に知らないことも多いのではないでしょうか?

 例えば、オリンピック・パラリンピック。ドイツ北部の都市ハンブルクでは、2015年に、招致活動への不参加を住民投票で決めました。度重なるスキャンダルからオリンピック・パラリンピックへの不信感が募る中、開催費用を無駄であると住民が判断した結果です。また、かつて行われたナチス政権下でのベルリン大会は政治利用され、1972年のミュンヘン大会ではテロが起こりました。このように五輪が常に歴史の転換期となったドイツは、ナショナリズムに敏感で、長いこと国旗の掲揚がタブー視されてきました。

 日本は今、2020年の東京オリンピック・パラリンピックへの期待で沸き返っていますが、ドイツの様々な文化事情にふれることで、「オリンピック・パラリンピックに批判的な見方をする国もある」ということを知ってもらい、「グローバルな時代において、メダルがいくつとれたという競技のあり方でよいのか」と少し挑発的な問題提起をします。スポーツは時に喜びを与えてくれるものですが、学問的には様々な背景を知ったうえで、別の視点で考察する必要があるからです。

スポーツを入り口に
ドイツの文化や歴史を探る

 本演習では、毎年異なるドイツ事情を学びます。2016年度は「移民・難民」について、2017年度は「スポーツ」をテーマとし、オリンピックや学生になじみ深いサッカーなど個別のスポーツを入り口に、ドイツの文化や政治、歴史など多面的に学びました。

 サッカーについては私よりも詳しい学生ばかりですが、単に詳しいだけでは知識を学問的に捉えたことにはなりません。本学科では、1・2年次に現代ドイツの仕組みに関する著書を教科書に自分の言葉で発表・思考する訓練をしたうえで、3・4年次は文献を活用して自分のテーマを発見します。ドイツを基点に世界を知ってください。

小林和貴子 准教授

慶應義塾大学経済学部卒業。同大学大学院文学研究科単位取得退学後、ハンブルク大学言語・文学・メディア研究科にて文学博士取得。2011年現職。専門:ドイツ文学、放送史。

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